脳梗塞の基礎知識とリハビリ2024.12.03(火)
- 脳梗塞
こんにちは!埼玉脳梗塞リハビリベース、理学療法士の真中です。
リハビリコラム記事にて、リハビリ関連の情報をお伝えしていきます!
今回は「脳梗塞」の概要やリハビリについてまとめさせていただきます。
まず、脳梗塞と似たような病気で、脳出血や脳卒中という言葉を聞いたことがある方もいると思います。
混同しやすいので整理すると…
脳の血管の病気の中で、
①脳梗塞
②脳出血
③くも膜下出血
の3つをまとめて「脳卒中」と呼びます。
それなので、脳梗塞は、そのまま「脳梗塞」と言われることもありますし、総称として「脳卒中」と言われることもあります。
【脳梗塞とは】
脳梗塞は、脳の血管に血栓(血の塊)が詰まる病気です。
以下の3つの種類があります。
①ラクナ梗塞
②アテローム血栓性脳梗塞
③心原性脳塞栓症
①ラクナ梗塞
脳の深い部分にある細い血管が詰まって起こる脳梗塞です。 糖尿病・高血圧・脂質異常症・喫煙・飲酒などの動脈硬化リスクを持っている方に起こりやすい病気です。
②アテローム血栓性脳梗塞
首や脳の太い動脈に、血の塊(血栓)が出来て、脳の血管が詰まることで起こる脳梗塞です。 ラクナ梗塞同様、糖尿病・高血圧・脂質異常症・喫煙・飲酒などの動脈硬化リスクを持っている方に起こりやすい病気です。
③心原性脳塞栓症
心臓にできた血栓が脳血管に流れてくることで起こる脳梗塞の一種です。 原因として、多くが心房細動という不整脈によるものです。
【初期治療とその後】
初期治療として、血栓を溶かす治療、血栓を取り除く手術などが行われます。
他にも、進行を悪化するための投薬治療など、状態に応じて治療が行われます。
それが終われば、麻痺などの後遺症に対するリハビリに移ります。
後遺症については、どの種類の脳梗塞でも、麻痺をはじめとした様々な症状(感覚障害、言語障害、嚥下障害、高次脳機能障害など)が起こる可能性があります。
ここでひとつ、脳梗塞になったご本人やご家族が、よく勘違いしていることがあります。
それは 「脳の血管が詰まる=麻痺になる」という認識です。
「え?正しいんじゃないの?」と思った方もいるかも知れませんが、これは、正確には間違っているんです。
【「血管が詰まる=麻痺」ではない】
よく、脳梗塞になった方やご家族から
「脳梗塞で入院して数日後、『血管の治療は終わった』と言われたのにまだ麻痺が残っている!すぐに良くなりますよね?」
そんなことを言われます。
確かに、「血管が詰まる病気になって、その血管の治療が終わったのなら、麻痺もなくなるはずでは?」
と思いますよね。
ただ、これはちょっと違います。
脳梗塞になって手足などが麻痺する機序を正確に説明お伝えすると
1.脳梗塞になる(脳の血管が詰まる)。
2.詰まった先の血管に栄養が行かなくなり、そこにある神経が壊死したり、一時的に働きが悪くなる。
3.その神経が司っていた機能(手を動かす、足を動かす、言葉を聞く・話すなど)が低下する。
となります。
脳というのは神経の集合体で、血管は神経が元気に働けるように栄養を届ける器官なんですね。
つまり、「血管が詰まる=麻痺になる」ではなく、血管が詰まった後、神経がダメージを受けることにより麻痺が起こります。
そのため、血管の治療が無事に終わっても、神経がダメージを受けていれば、麻痺などの後遺症が残っていくということなんです。
脳梗塞のリハビリは、このように神経がダメージを受けた状態に対して行われます。
【神経の回復を促す手段“リハビリ”】
脳梗塞のリハビリは、脳の『血管』を治す手法ではありません。
ダメージを受けたり、働きが弱くなった『神経』の回復を促すことが重要になります。
そして、最終的には『実際の動き』を改善して、生活をより良いものにしていくことに繋がらなければなりません。
そのためには、いわゆる「体操」「筋トレ」をしているだけでは不十分です。
神経の回復のためには、ただガムシャラに運動すると逆効果の場合もあります。
脳梗塞のリハビリで大切なことは、正しい動き方を、たくさんの時間行っていくことです。
1人ひとりの症状に合った適切な治療を、専門家が行っていくことが重要です。
では、今現在、 そのようなリハビリがきちんと行えているのか?
残念ながら、必ずしも “Yes” とは言えません。
保険制度によるリハビリの提供には限界があるからです。
【保険制度によるリハビリの限界】
我が国では、医療保険制度や介護保険制度により、リハビリなどの医療・介護サービスが一定量受けられるようになっています。
自己負担が少なくリハビリを受けられる、とてもありがたいシステムですよね。
しかし、このような社会保障制度には限界もあって、全ての人のニーズを満たすことは難しいのも事実です。
実際、脳梗塞の後遺症に悩む方々からよく聞かれるのは、
「もっとたくさんリハビリを受けたい」
「今よりさらに効果的なリハビリを知りたい」
などの言葉です。
また、リハビリの専門家にも、
「保険制度に縛られず、必要な分のリハビリを提供していきたい!」
このように考える人も多くいます。
そして、その想いから、 医療保険・介護保険の次の第三の選択肢として、「自費でのリハビリ」を提供する施設が増えています。
【自費リハビリ】
保険の枠に捉われない自費のリハビリですが、必ずしも全員が利用すべきとは思いません。
しかし、自費のリハビリは、保険ではカバーしきれない手厚いサポートを行うことができます。
「自分には自費のリハビリがあった方がいいの?」
「どんなリハビリが受けられるの?」 と気になった方は、
ぜひお住まいの地域の「自費リハビリ」を調べて問い合わせをしてみてください。
施設によって、低価格でのリハビリ体験などを実施している場所もあるので、まずはお試しいただくことをオススメします。
当施設、『埼玉脳梗塞リハビリベースうちリハ』では、初回は無料でリハビリを体験いただくことが可能です。
脳梗塞のリハビリに特化した治療を行っています。
リハビリ体験を受けていただくことで、自費のリハビリが必要そうか、ご利用いただいた場合に目指せそうな目標なども具体的に考え、 お伝えすることが可能です。
埼玉県および群馬県から、多くの方にご利用いただいております。 ご自宅に伺う「訪問リハビリコース」もご用意し、様々な方のニーズにお応えすべく、スタッフ一同リハビリに励んでいます。
気になる方は、初回無料リハビリ体験のお問い合わせページよりご連絡ください。