【専門家が解説】ボバースコンセプトとは?脳卒中後のリハビリに欠かせない理由2025.07.25(金)
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こんにちは!埼玉脳梗塞リハビリベースうちリハ 真中です!
リハビリの治療法で「ボバース」って聞いたことがありますか?
「始めて聞いた」という方にも、
「ボバースって聞いたことあるけど、なんだかよく分からない…」
「脳卒中のリハビリで“ボバース”って言われたけど、どんなことをするの?」
という疑問をお持ちの方にも
この記事では、脳卒中やパーキンソン病など中枢神経障害のリハビリで世界的に用いられている『ボバースコンセプト』について、専門用語をできるだけ使わずに、わかりやすくご紹介します。
特に、「リハビリをして身体の動きをしっかりと良くしていきたい」という方は、ボバースにおけるリハビリの考え方はとても重要になるので、ぜひ参考にしてください。
ボバースコンセプトとは?
ボバースコンセプトとは、神経系に障害を持つ方の“動きの質”を改善するためのリハビリ方法です。
1940年代に英国の神経科医カレル・ボバース氏と理学療法士の妻ベータ・ボバース氏によって提唱され、現在も世界中で実践・進化を続けているリハビリ理論です。
脳卒中や脳性麻痺、パーキンソン病など、「中枢神経系」にダメージを受けた方の“失われた動き”を再び引き出すことを目指します。
他のリハビリと何が違うの?
一般的な筋トレや関節の運動とは違い、ボバースコンセプトでは以下のような特徴があります:
1. “動作”を大事にする
単に筋肉を動かすのではなく、「立ち上がる」「歩く」「手を使う」など日常生活に必要な動作の質を高めることを重視します。
2. “感じる”ことにアプローチ
セラピストが患者さんの体に触れて、感覚や動き方に働きかけるのが特徴です。
「正しい動き方」を体で思い出すように導いていきます。
3. 毎回オーダーメイド
その日の体調や症状に合わせて、毎回内容を調整する個別対応型のリハビリです。型通りの運動ではなく、「今できること・少し頑張れること」に合わせて進めます。
ボバースコンセプトが役立つ症状・状態とは?
ボバースコンセプトは、以下のような症状でお悩みの方に特に効果的です:
- 脳卒中後の片麻痺
- 立ち上がりや歩行が不安定
- 手や腕の動きがぎこちない
- パーキンソン病で動きが遅くなった
- 姿勢が崩れて転倒しやすい
- 介助がないと日常生活が難しい
いずれも「ただ筋力をつけるだけでは改善しにくい」症状です。
“脳と体をつなぐ”再教育的なアプローチで、動きの再獲得を目指します。
実際のリハビリではどんなことをするの?
一例として、脳卒中で片麻痺になった方の場合:
- セラピストが体を支えながら、左右バランスのとれた立ち上がり方を練習
- 痙縮が強い手や腕を、日常動作に使いやすくするための誘導
- 歩くときの姿勢や重心の移動を意識づける
- 寝返りや起き上がりなどの“基本動作”を丁寧に再獲得
動かしにくくなった部分だけでなく、全身のつながりを意識しながら“動作の再学習”を行います。
ボバースコンセプトは保険外リハビリでも提供されています
ボバースアプローチは、医療機関の保険リハビリでも行われていますが、期間や時間に限りがあることが多いのが実情です。
当施設では、利用者様一人一人に合った治療プログラムを組み、その中でボバースコンセプトの治療も取り入れています。
- 国家資格を持ち、ボバース認定研修を修了した専門スタッフも在籍
- 1回60〜120分のじっくりした対応
- ご本人の動きや感覚に合わせた、完全オーダーメイドプログラム
「もっと体の使い方を取り戻したい」「動作をスムーズにしたい」といったご希望に、保険ではできない細やかなアプローチでお応えします。
まとめ|“動きの再学習”で、もう一度自分の体を取り戻す
ボバースコンセプトは、“脳が体をどう動かすか”という本質にアプローチするリハビリです。
だからこそ、「ただ運動をするだけのリハビリ」とは違い、再び動けるようになる可能性を広げてくれます。
リハビリの停滞を感じている方、機能回復に限界を感じている方こそ、ボバースコンセプトを取り入れたアプローチを一度お試しください。
ご相談・体験リハビリ受付中
当施設では、初回カウンセリングや体験リハビリも実施しています。
「どんなことをするの?」「私の症状でもできる?」といったご質問にも丁寧に対応いたします。お気軽にお問い合わせください。