旅行に行きたい!脳卒中後の外出・移動サポート術2025.08.01(金)
- 脳出血
- 脳梗塞
こんにちは!埼玉脳梗塞リハビリベースうちリハ 理学療法士 重松です。
脳卒中の後、退院して日常生活が少しずつ安定してくると、「もう一度旅行や外出を楽しみたい」という気持ちも芽生えてきます。
この“外に出たい”という思いは、心と体の回復を後押しする大切なエネルギーですが、実際に外出が叶うまでには様々な不安が頭をよぎると思います。
「また旅行に行ける日は来るのかな…」
「外出先で転ばないか不安」
「家族旅行に同行したいけど、迷惑をかけそうで心配」
この記事では、脳卒中後に安心して外出や旅行を楽しむための移動・生活サポート術についてご紹介します。
脳卒中後の外出で不安になるポイントとは?
脳卒中後に外出をためらう主な理由には、以下のような不安があります:
- 片麻痺や体の動きに不自由がある
- 長距離移動に体力がもつか心配
- トイレや着替えなどの生活動作が不安
- 車椅子や杖を使う場面で人目が気になる
- 急な体調変化に対応できるか不安
これらの不安は自然なものですが、事前の準備やサポート体制が整っていれば、多くの方が外出・旅行を安全に楽しむことが可能です。
安心して旅行を楽しむための4つの準備
1. 行き先と移動手段を“無理のない範囲”で選ぶ
旅行の計画は、「楽しみたい」気持ちが先行しがちですが、現在の体力・動作能力に合った内容であることが大前提です。
- まずは移動距離が短めの近場から慣らしていきましょう
- 坂道や段差の少ないバリアフリーな場所を選びましょう
- 新幹線や飛行機の長時間移動は“途中休憩”を意識しましょう
1番最初は、近隣の買い物などから始めて、
その後、「日帰り温泉」や「近隣の観光スポット」など、一泊しなくても満足感を得られる小旅行を考えていきましょう。
比較的新しい施設や有名な観光スポットは、バリアフリー設計になっている所も多いので、始めはそういった整備の行き届いている場所を選ぶのもポイントです。
2. 移動中の“動作”を事前に練習する
旅行中は、「いつもと違う動き」が多くなります。
たとえば:
- 電車や車の乗り降り
- 長く歩く・階段を上る
- トイレでの立ち座り
- レストランでの着座・移動
こうした動作を、リハビリの中で事前に“予行練習”しておくと安心です。
実際に使うバッグや靴、杖などを持参して練習するのも効果的です。
いつもと環境が異なるだけで動きやすさも変わってきますし、いざ本番となると緊張もするかも知れません。
できるだけ本番をイメージして、本番に近い動きを事前にしっかり練習しておきましょう。
3. 生活補助具や福祉用具を上手に使う
「無理をせず、必要なものに頼る」のも大切な工夫です。
- 杖や歩行器を使って安全に歩く
- ポータブルトイレや尿漏れパッドの準備
- 折りたたみ式の軽量車椅子を同行者と活用
- 足元が滑りにくい靴を選ぶ
「頑張って達成する」というよりも「ある程度余裕がある」という状態が望ましいので、そのための道具の準備を行いましょう。
“頼ることで、行動の幅が広がる”と考えるのがポイントです。
4. 同行する家族や友人と「役割分担」しておく
介助が必要な場合は、“どの場面で、どんなサポートがあると安心か”を事前に共有しておきましょう。
- 荷物を持ってもらう
- 段差や階段でサポートしてもらう
- トイレまで付き添ってもらう
不安な部分を先に伝えておけば、お互いに安心して旅行を楽しめます。
自費リハビリでできる「外出・旅行に向けた準備」
当施設では、“旅行や外出を安全に楽しむ”ことをゴールとしたマンツーマンリハビリにも対応しています。
- 段差の昇降練習
- 電車やバス乗降の模擬訓練
- 長距離歩行や体力づくり
- 荷物を持った状態での動作練習
- 旅行先でのシチュエーション別練習
「旅行に行く」という目標があることで、リハビリのモチベーションが上がり、成果も出やすくなります。
まとめ|外出や旅行は“回復のごほうび”であり“次の一歩”でもある
脳卒中後の外出や旅行は、不安もあるかもしれません。
ですが、それ以上に「行ってよかった」「また行きたい」という達成感や喜びが、次の回復への力になります。
「またあの景色が見たい」
「家族と温泉に行きたい」
「自分の足で出かけたい」
その想いを、リハビリの目標にしてみませんか?
外出練習・旅行リハビリをご希望の方へ
当施設では、「旅行に行きたい」「外出できるようになりたい」といった方への個別サポートも行っています。
- 実際の動作練習
- ご家族への介助アドバイス
- ご希望の行き先に合わせたプログラム作成
まずは体験リハビリから、ぜひお気軽にご相談ください。