脳卒中に関する“間違った常識”!「片麻痺の寝起きは非麻痺側から」2025.08.08(金)
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1. はじめに
こんにちは!埼玉脳梗塞リハビリベースうちリハ 真中です!
脳卒中後のリハビリでは、「片麻痺の方は寝起きは非麻痺側から行いましょう」と指導されることが多くあります。
これは、非麻痺側を使う方が安全で、起き上がりの動作がスムーズに行いやすいという理由からです。
確かに、入院中やリハビリ初期など、安全確保が最優先の時期にはとても大切な考え方です。
しかし、「一生ずっと非麻痺側からだけ起き上がるべき」というわけではありません。
むしろ、この“常識”だけを守っていると、麻痺側の回復チャンスを逃してしまうことがあるのです。
2. 麻痺側からの起き上がりが重要な理由
(1)麻痺側の筋肉と神経を目覚めさせる
麻痺側から起き上がろうとすると、腕や体幹、足の筋肉が自然と動員されます。
普段あまり使えていない筋肉に刺激が入り、神経と筋肉のつながり(神経可塑性)を促すきっかけになります。
特に、非麻痺側からの起き上がりだけに慣れている方にとっては、麻痺側から起き上がるパターンも取り入れていくことで、神経や筋肉への新たな刺激となり、改善の一助となります。
(2)バランス機能の向上
麻痺側から起き上がるには、非麻痺側だけに頼るのではなく、麻痺側の機能も活用してバランスを取る必要があります。
左右両方向への起き上がりを行なっていくことで、バランス反応のために麻痺側も活用できる身体に整えて、体幹の安定性を高め、重心移動の感覚も磨いていくことができます。
(3)日常生活の選択肢を広げる
ご自宅や外出先では、必ずしもベッドの位置や環境が「非麻痺側から起きやすい」条件とは限りません。
両側から起き上がれるようになることで、生活環境への適応力が高まり、行動の自由度が増します。
3. ただし、やり方にはコツがある
麻痺側からの起き上がりは、やみくもに行うと転倒や関節の負担になる可能性もあります。
安全かつ効果的に行うには、麻痺の重症度や全身の運動機能など、一人一人に合わせた正しい姿勢づくりと動作を分解しての練習が欠かせません。
- 体を横向きにしてから、肘や手で支えるタイミングを合わせる
- 骨盤の回転と同時に足を下ろす
- 腕や足だけでなく、体幹を積極的に使う
このように、動きの順序や力の入れ方を丁寧に身につけることで、麻痺側の潜在能力を引き出すことができます。
4. 常識は「正解」ではなく「選択肢」
脳卒中後のリハビリでは、医療現場で長年使われてきた「常識的な指導」があります。
それらは安全面や効率面から見れば正しい場合も多いですが、あなたの回復段階や生活環境においては、別のアプローチが有効なことも少なくありません。
「麻痺側からの起き上がり」も、その一例です。
安全が確保できる段階になったら、あえて難しい動きを練習することで、機能回復や生活の幅を広げられるという視点も持ってみてください。
5. マンツーマンで見つける「本当に必要なこと」
大切なのは、あなたにとって今どんな動作練習が最も効果的かを見極めることです。
そのためには、一人ひとりの症状・生活・目標に合わせてプログラムを組む必要があります。
当施設では、脳卒中や片麻痺の方に特化したマンツーマンリハビリを行っています。
発症から年月が経っていても、麻痺側の機能を引き出すための訓練や、生活の中で使いやすくするための動作練習を提供しています。
「これまでの常識」だけではなく、あなたにとっての“本当の必要”を一緒に見つけ、取り組んでいきましょう。
まとめ
- 片麻痺では、従来「非麻痺側から起き上がる」指導が主流だった
- 実は、麻痺側からの起き上がりにも大きなリハビリ効果がある
- 適切な方法で行えば、機能向上・生活の自由度向上につながる
- 常識はあくまで選択肢。本当に必要なことは人それぞれ
- マンツーマンリハビリで、自分だけの改善方法を見つけることが大切
麻痺側の機能を引き出すリハビリに興味のある方は、まずは体験・相談から
埼玉脳梗塞リハビリベースうちリハでは、初回は無料でリハビリを体験いただくことが可能です。
リハビリ体験を受けていただくことで、自費のリハビリが必要そうか、ご利用いただいた場合に目指せそうな目標なども具体的に考え、 お伝えすることが可能です。
埼玉県および群馬県から、多くの方にご利用いただいております。 ご自宅に伺う「訪問リハビリコース」もご用意し、様々な方のニーズにお応えすべく、スタッフ一同リハビリに励んでいます。
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