脳卒中後の尖足を克服するためのリハビリ戦略2025.08.11(月)
- 脳出血
- 脳梗塞
1. 尖足とは?
埼玉脳梗塞リハビリベースうちリハ 真中です!
今回は脳卒中後の麻痺による「尖足(せんそく)」について、リハビリのポイントなどを解説させていただきます。
尖足(せんそく)とは、足先が下に伸びた状態(底屈位)で固定され、かかとが床につきにくくなる状態を指します。
脳卒中後や脊髄損傷、神経疾患の後遺症としてよく見られ、歩行時に足先が引っかかったり、転倒のリスクが高くなります。
2. 尖足の主な原因
- 痙縮(けいしゅく)
ふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋)が常に緊張して縮んでしまう状態。脳や脊髄の損傷による神経の過剰反射が原因。 - 筋や腱の短縮
長期間、足首を下げたままの状態が続くことで、筋肉やアキレス腱が物理的に短くなる。 - 感覚障害による不適切な荷重
足裏の感覚が鈍く、正しく足を着けられないことで尖足が固定化。 - 歩行パターンの乱れ
発症初期に安全のためつま先歩きを続けることで、その動きが癖として残ってしまう。
3. 尖足がもたらす影響
- かかとからの着地ができないため歩行が不安定になる
- 転倒リスクの増加
- 足や腰への負担が増え、二次的な痛みや変形を招く
- 屋外での活動や外出が制限され、生活の質(QOL)が低下する
4. 尖足改善のためのリハビリ方法
(1)ストレッチと可動域訓練
- アキレス腱・ふくらはぎをゆっくり伸ばす
- 1回20〜30秒、1日数回を目安に継続
(2)痙縮の抑制ポジショニング
- 仰向けで足首を直角に保つ
- 寝ている間の筋緊張を抑える
(3)荷重訓練
- 壁や手すりを使い、かかとを床につけた状態で静止
- 徐々に麻痺側に体重を乗せてバランスを取る
(4)麻痺足の筋出力向上トレーニング
- 前脛骨筋や下腿三頭筋のトレーニング
(4)歩行練習
- かかとから着地する意識を持つ
- 非麻痺側や体幹など、全身の使い方の学習
- 必要に応じて短下肢装具を使用し、安全に動作を学習
(5)痙縮の医療的アプローチと併用
- ボツリヌス療法や内服治療で痙縮を抑えてから集中的リハビリ
- 理学療法と組み合わせることで効果を最大化
5. 改善のためのポイント
- 毎日の継続:短時間でも毎日行うことで神経・筋の変化が定着しやすい
- 正しい動作の反復:誤った動きを繰り返すと尖足が固定化する
- 段階的な負荷調整:無理なストレッチは筋や腱を傷めるリスクがあるため注意
- 専門家の評価:痙縮の強さや足首の硬さを定期的にチェック
6. 当施設での尖足改善リハビリ
当施設では、脳卒中後遺症などによる尖足に対して、
- 個別評価に基づくストレッチ・関節可動域訓練・筋出力向上訓練
- 麻痺側荷重を促す立位・歩行練習
- 痙縮抑制のためのポジショニング指導
- 自宅でできる自主トレメニュー作成
をマンツーマンで提供しています。
発症から年数が経っていても、適切な刺激と反復練習で足首の可動域や歩行の安定性が向上する例は多くあります。
まとめ
- 尖足は放置すると歩行の安定性を失い、生活の質が低下する
- 痙縮や筋短縮が主な原因で、早期からの介入が重要
- ストレッチ・荷重練習・歩行訓練など多角的なアプローチが必要
- 専門家による評価と個別リハビリが改善の近道
→ 尖足で歩きにくさを感じている方は、まずは体験・相談から
埼玉脳梗塞リハビリベースうちリハでは、初回は無料でリハビリを体験いただくことが可能です。
リハビリ体験を受けていただくことで、自費のリハビリが必要そうか、ご利用いただいた場合に目指せそうな目標なども具体的に考え、 お伝えすることが可能です。
埼玉県および群馬県から、多くの方にご利用いただいております。 ご自宅に伺う「訪問リハビリコース」もご用意し、様々な方のニーズにお応えすべく、スタッフ一同リハビリに励んでいます。
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